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IT業界の採用トレンド
2025.05.19
職種別に見るITエンジニアの転職戦略と適性
エンジニアとしてIT企業に転職する際には、「どの職種を選ぶか」がキャリアを左右する大きなポイントです。ITエンジニアと一口に言っても、Webエンジニア、インフラエンジニア、ネットワークエンジニア、**システムエンジニア(SE)**など、その業務内容や求められるスキル、働き方は大きく異なります。本章では、代表的な職種ごとに特徴や適性、必要なスキル、未経験でも目指しやすいかどうかなどを詳しく解説します。
【目次】
2.インフラエンジニア/ネットワークエンジニア|安定志向に強い職種
3.システムエンジニア(SE)|要件定義〜運用を担う中核的存在
Webエンジニア|トレンド技術とスピード感ある働き方
Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの開発を担当する職種です。HTML、CSS、JavaScriptなどのフロントエンド技術から、PHP、Ruby、Pythonなどのバックエンド言語まで、幅広い技術が求められます。さらに、ReactやVue.jsといったモダンなフレームワークの知識も重要です。
必要ITスキル・開発環境
Webエンジニアは、以下のような開発環境・スキルが一般的です。
- Gitなどのバージョン管理ツール
- Linux環境での開発経験
- クラウド(AWS、GCPなど)の基本知識
- UI/UXへの理解
アジャイル開発やスクラム開発など、スピード感のある開発スタイルが多く、スタートアップ企業や自社開発企業に多くの求人があります。
エンジニアの働き方の特徴
柔軟な働き方が可能な職種であり、リモート勤務やフレックスタイム制度を導入している企業も多数あります。成果主義が浸透しており、若手でも活躍しやすいのが特徴です。
インフラエンジニア/ネットワークエンジニア|安定志向に強い職種
インフラエンジニアは、企業のシステムやサービスを支える基盤部分を構築・運用する職種です。サーバー、ネットワーク、データベースなどの構築や保守が中心となり、安定稼働が最も重要なミッションとなります。
求められるITスキルと役割
- LinuxやWindows Serverの操作スキル
- ネットワークの基礎知識(CCNAレベル)
- 仮想化技術(VMware、KVMなど)
- クラウド環境(AWS、Azure)の構築経験
特にネットワークエンジニアは、通信インフラの設計・構築・運用を担当するため、通信業界や大手SIerでのニーズが高いです。
インフラエンジニア/ネットワークエンジニアが安定志向に強い理由
これらの職種はシステムを「止めない」ことが最優先のため、保守性・信頼性が重視され、腰を据えて長期的に働きたい人に最適です。また、インフラの運用は企業活動の根幹であるため、景気に左右されにくい安定した需要があります。
システムエンジニア(SE)|要件定義〜運用を担う中核的存在
システムエンジニア(SE)は、クライアントの要望をヒアリングし、要件定義・設計・開発・テスト・運用までを一貫して管理するプロジェクトの中核的な存在です。
システムエンジニア(SE)が仕事内容と求められる能力
SEには以下のようなスキルが求められます。
- 要件定義・基本設計の経験
- プロジェクトマネジメント力
- 顧客とのコミュニケーションスキル
- Java、C#、SQLなどの開発スキル
技術だけでなくマネジメント能力や論理的思考力が問われるため、20代後半〜30代でのキャリアアップ先として人気があります。SIer(システムインテグレーター)や大手IT企業での採用が中心です。
未経験OKのIT職種の見分け方|教育体制・自社開発の有無がカギ
IT業界には未経験OKの求人も多数ありますが、安易に応募するのではなく、以下のポイントを見極めることが重要です。
教育制度ありのIT企業を選ぶ
未経験歓迎の求人でも、教育制度が整っていない企業では早期離職に繋がることも。OJTや研修制度、メンター制度があるかどうかを必ずチェックしましょう。特に自社開発企業や社員のスキルアップに力を入れている企業は、長く働ける環境を提供しています。
自社開発・受託開発・SES企業、それぞれのエンジニアの働き方の違いとは?
エンジニアの働き方は、自社開発、受託開発、**SES(システムエンジニアリングサービス)**といった開発形態によって大きく変わります。
自社開発企業では、自社サービスの改善や機能追加を継続的に行うスタイルが多く、長期的な視点で開発に取り組める点が魅力です。開発スケジュールを自社で管理できるため、ワークライフバランスの取りやすさもポイント。特に未経験者にとっては、教育体制が整っている企業が多く、安定してスキルアップできる環境が整っています。
受託開発企業は、クライアントからの依頼に応じてプロジェクトを請け負う形態で、案件ごとに内容や使用技術が変わります。短期間で多様な技術に触れられる反面、納期に追われやすく、繁忙期に残業が増える傾向もあります。
一方、SES(システムエンジニアリングサービス)企業は、エンジニアがクライアント先に常駐し、プロジェクトの一員として参画するスタイル。環境によっては大手企業の現場で働けるチャンスも多く、実務を通して段階的にスキルを身につけられるのが特長です。また、未経験者にとっては、現場経験を積みながら学べる環境が整っているため、キャリアの第一歩としてSESを選ぶ人も増えています。キャリア支援や資格取得支援制度が充実している企業も多く、将来的に自社開発や上流工程へのキャリアパスを目指す土台としても有効です。
それぞれの開発スタイルにはメリット・デメリットがあるため、自分の性格・志向・キャリアプランに合った環境を見極めることが、転職成功のカギとなります。
今回のまとめ
IT企業で活躍するには、職種ごとの業務内容やスキル要件を理解し、自分に合った道を選ぶことが重要です。Webエンジニアは最新技術や柔軟な働き方を求める人に最適、インフラ・ネットワークエンジニアは安定志向の人におすすめ、システムエンジニアは上流工程や顧客対応を担いたい人に向いています。未経験からでもチャレンジ可能な職種はありますが、「教育制度あり」「自社開発企業」といったキーワードをもとに、自分の成長を支えてくれる企業を選ぶことが転職成功への近道です。