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2026.08.28
転職準備のシステムエンジニア経験の棚卸し!SE採用担当の解説5選

「転職したいけれど、職務経歴書に何を書けばいいかわからない」
「SEとして何年も働いてきたけれど、自分の強みをうまく説明できない」
「いろいろなプロジェクトを経験してきたけれど、採用担当者に何をアピールすればいいのかわからない」
SEの転職活動では、このような悩みをよく耳にします。特にSEの場合、担当するプロジェクトや工程、技術が変わるたびに経験が積み上がっていくため、いざ自分のキャリアを振り返ると、結局、自分は何ができるんだろう?とわからなくなってしまうことがあります。実は、採用する側から見ても、これは珍しいことではありません。職務経歴書にたくさんのプロジェクトや技術が書かれていても、採用担当者が知りたい情報が整理されていなければ、その人の強みを正確に読み取ることはできません。そこで、転職活動を始める前にぜひやっていただきたいのが、SE経験の棚卸しです。ネクサスの採用担当として私たちが候補者の経歴を見るときも、単純に何年SEをやってきたかだけを見ているわけではありません。私たちが知りたいのは、これまで何を経験してきて、その経験を次の環境でどう活かせる人なのか?ということです。そのためには、まず自分の経験を次の5つに分けて整理してみることをおすすめします。
- プロジェクト
- 工程
- 技術
- 役割
- 成果
この5つです。そして、この記事で一番お伝えしたいのが、この5つが埋まれば、職務経歴書の材料はほぼ揃うということです。今回は、SE経験を棚卸しする5つの項目と、それぞれをネクサスの採用担当者がどんな視点で見ているのかまで、詳しく解説します。
【目次】
1.なぜ、システムエンジニア中途採用転職の前に経験の棚卸しが必要なのか?
2.システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する5つの項目を採用担当が解説!
- システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目1.プロジェクトで何のシステムを作ったか
- システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目2.工程はどこからどこまで担当したか
- システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目3.言語・DB・クラウドなどの技術
- システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目4.メンバー・リーダーなどの役割
- システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目5.改善・削減・対応件数などの成果
3.中途採用担当者はシステムエンジニア転職者の経験の量だけを見ているわけではない
4. 採用担当が大切にしている転職者のシステムエンジニア経験のつながり
5. 自分には大した経験がないと思っているシステムエンジニア転職者へ
なぜ、システムエンジニア中途採用転職の前に経験の棚卸しが必要なのか?
転職活動を始めると、多くの人が最初に求人を探します。もちろん求人探しも大切です。しかし、その前に一度立ち止まって考えてほしいことがあります。それは、自分はSEとして、何ができるのか?ということです。例えばSE経験5年という情報だけでは、その人がどんな仕事を任せられるのかはわかりません。同じ5年でも、
- 実装を中心に経験してきた
- 基本設計から経験している
- 要件定義からリリースまで一貫して担当している
- 顧客との折衝を多く経験している
- チームリーダーを経験している
- 運用・保守や障害対応を得意としている
など、キャリアの中身は人によってまったく違います。だからこそ、転職では「経験年数」よりも、経験の中身を言語化することが重要になります。採用担当者の立場からすると、候補者の職務経歴書を見ながら、
- この方は何が得意なんだろう?
- どこまで任せられるだろう?
- これまでの経験を当社で活かせそうかな?
と考えています。つまり、職務経歴書は単なるこれまでの仕事の記録ではありません。自分はこういう仕事ができるSEですと伝えるための資料なのです。その材料を作るのが、経験の棚卸しです。
システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する5つの項目を採用担当が解説!
それでは、具体的に見ていきましょう。
システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目1.プロジェクトで何のシステムを作ったか
まず書き出したいのがプロジェクトです。ここでは、自分は何のシステムを作ってきたのか?を整理します。例えば、
- ECサイト
- 金融系システム
- 生産管理システム
- 顧客管理システム
- 勤怠管理システム
- 官公庁向けシステム
- スマートフォンアプリ
- 社内業務システム
- Webサービス
などです。ここでポイントになるのが、単にWebシステム開発と書いて終わらせないことです。できれば、誰が使う、何のためのシステムだったのかまで整理してみましょう。例えば、
- 大手小売企業向けECサイトのリニューアル開発。商品検索、カート、決済機能などを担当
このくらいまで書けると、かなり具体的になります。採用担当者としてプロジェクトを見るとき、私たちが確認したいのは、単純に有名なシステムを経験しているかではありません。そのプロジェクトで、どんな課題に向き合ったのかにも注目します。同じECサイト開発でも、既存サイトを新しい技術に置き換えたのか、ユーザーの使い勝手を改善するためにリニューアルしたのか、大量アクセスに耐えられるよう性能改善を行ったのかによって、経験の意味は変わります。プロジェクト名だけではなく、その背景まで思い出してみてください。それが、あなたならではの経験になります。
システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目2.工程はどこからどこまで担当したか
次に整理したいのが工程です。SEの仕事では、
- 要件定義
- 基本設計
- 詳細設計
- 実装
- 単体テスト
- 結合テスト
- 総合テスト
- リリース
- 運用・保守
など、さまざまな工程があります。ここで重要なのは、開発経験がありますだけで終わらせないことです。例えば、
- 基本設計、詳細設計、実装、テストを担当。
と書くのと、
- 顧客との要件確認から基本設計、詳細設計、実装、テスト、リリースまで一貫して担当
と書くのでは、採用担当者が受け取る情報量がまったく違います。私たち採用担当者が工程を見るときに意識するのは、この人に、どこまで仕事を任せられるだろう?ということです。例えば、上流工程を経験している方であれば、単に設計書を書けるというだけでなく、
- 顧客の要望を聞く→要件を整理する→システム仕様に落とし込む
という経験があるかもしれません。これは、実装経験とは別の強みです。一方で、実装やテストを中心に経験している方にも、その工程だからこそ身につく技術力や問題解決力があります。大切なのは、どの工程を経験したかを正直に整理すること。経験していない工程まで無理に広げる必要はありません。むしろ、これまで経験した範囲を正確に整理することで、自分の現在地が見えてきます。
システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目3.言語・DB・クラウドなどの技術
3つ目は技術です。ここでは、これまで実務で使用してきた技術を書き出します。例えば、
- Java
- PHP
- Python
- JavaScript
- TypeScript
- C#
- SQL
- Oracle
- MySQL
- PostgreSQL
- AWS
- Azure
- Docker
- Git
- Linuxなどです。
などです。ただし、ここでも技術名を羅列するだけでは十分ではありません。例えば、
- Java、AWS、MySQLを経験
だけでは、経験の深さがわかりません。それよりも、
- Java:3年/Spring Bootを利用したWebアプリケーション開発
- MySQL:3年/SQL作成、DB設計、性能改善
- AWS:2年/EC2、RDS、S3を利用した開発・運用
と整理したほうが、実務経験が伝わります。採用担当者として、技術について私たちが見ているのは、何を知っているかだけではありません。その技術を使って、何を実現してきたのか?という点も重要です。例えば、AWSを使った経験があるとしても、環境を触ったことがあるのか、AWS上でシステムを構築・運用していたのかでは、経験の深さが異なります。また、すべての技術を完璧に使える必要があるわけでもありません。IT業界では技術の移り変わりが早いため、私たちは「新しい技術を覚えられるか」「これまでの経験を応用できるか」という部分も見ています。だからこそ、技術の棚卸しでは使った技術だけではなく、その技術を使って何をしたのかまで書き出してみましょう。
システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目4.メンバー・リーダーなどの役割
4つ目は役割です。これは意外と書き忘れやすい項目です。例えば、
- メンバー
- サブリーダー
- リーダー
- PL
- PM
- テックリード
- 顧客折衝担当
などです。ただし、役職名だけではなく、実際に何を担当したのかまで整理してください。例えば、
- 5名の開発チームでメンバーとしてバックエンド開発を担当。
でもよいですが、
- 5名の開発チームでサブリーダーを担当。タスク管理、進捗確認、コードレビュー、メンバーへの技術サポートを実施
まで書ければ、より具体的です。ネクサスの採用面接においても、ここで採用担当者の私たちが知りたいのは、チームの中で、その人はどんな動きをしていたのか?です。例えば、リーダーという肩書きがなくても、
- 後輩のフォローをしていた
- メンバーのコードレビューをしていた
- 顧客との打ち合わせに参加していた
- タスクの割り振りをしていた
- 障害発生時に中心となって対応していた
のであれば、それも重要な経験です。逆に、リーダー経験ありとだけ書かれていても、何人のチームで、何を管理していたのかがわからなければ、実際の経験をイメージするのは難しくなります。だからこそ、肩書きよりも実際にやっていたことを整理してみてください。これは、SEとしての成長を伝えるうえでも重要なポイントです。
システムエンジニア転職に向けてSE経験を整理する項目5.改善・削減・対応件数などの成果
そして最後が成果です。ここが、経験の棚卸しの中でも特に重要な項目です。例えば、
- ECサイト開発を担当しました。
だけでは、何をしたのかはわかります。しかし、
- API処理を改善し、画面表示速度を約20%改善
と書けば、何をした結果、どうなったのかまで伝わります。ほかにも、
- 作業時間を月20時間削減
- 問い合わせ件数を30%削減
- 障害発生件数を削減
- 処理時間を40%短縮
- テスト工数を削減
- 手作業を自動化
- リリース遅延を防止
- 新人2名の教育を担当
など、さまざまな成果があります。ネクサスの採用面接でも、ここで採用担当者の私たちが見たいのは、この人は、自分の仕事によって何を変えたのか?ということです。もちろん、すべてのSEが大きな数字の成果を持っているわけではありません。売上を○万円増やしましたという成果がなくても問題ありません。例えば、
- 作業ミスを減らした
- チームが作業しやすいように手順を整理した
- 障害発生時の対応を早くした
- 新人が早く独り立ちできるように教育した
こうした取り組みも十分な成果です。私たちが知りたいのは、華やかな実績だけではありません。自分の仕事をより良くするために、どんな工夫をしてきたかという部分も、その人の仕事に対する姿勢を見る大切な材料になります。
中途採用担当者はシステムエンジニア転職者の経験の量だけを見ているわけではない
ここまで5つの項目を紹介してきました。ここで、採用担当者の視点から一つ覚えておいてほしいことがあります。それは、経験が多い=必ず評価が高いわけではないということです。もちろん、経験年数やプロジェクト数は一つの判断材料になります。しかし、それ以上に大切なのは、その経験から、何ができるようになったのかです。例えば、
- AさんはSE経験8年。Java、SQL、AWSを経験。複数のシステム開発に従事
- BさんはSE経験5年。要件定義からリリースまで経験。Java・AWSを使用。5名チームのサブリーダーとして進捗管理とレビューを担当。API改善によって処理時間を30%削減
この2つを比べると、Bさんのほうがどんな仕事ができる人なのかが具体的にイメージできます。つまり、職務経歴書で大切なのは、経験をたくさん並べることではありません。経験を仕事ができる根拠として伝えることです。
採用担当が大切にしている転職者のシステムエンジニア経験のつながり
ここからは、少しだけネクサスの採用担当としての視点を加えたいと思います。私たちが候補者の経歴を見るときに意識したいのは、5つの項目をバラバラに見ることではありません。プロジェクト・工程・技術・役割・成果が、どうつながっているのかを見ることです。例えば、Javaを使いましただけではなく、ECサイトの開発でJavaを使い、詳細設計から実装を担当し、サブリーダーとしてコードレビューも行い、処理速度を改善したとつながっていれば、その人が実際に仕事をしている姿が見えてきます。これが、私たちが考える経験の棚卸しの面白いところです。一つひとつの経験は小さく見えても、つなげてみると、この人は技術力を持ちながら、周囲とも連携して仕事を進められる人なんだなといった人物像が見えてくることがあります。転職では、この経験のつながりが非常に重要です。なぜなら、企業が採用したいのは技術の一覧ではなく、その技術や経験を使って仕事を進められる人だからです。
自分には大した経験がないと思っているシステムエンジニア転職者へ
経験の棚卸しをしていると、自分にはアピールできるような成果がないと感じる人もいると思います。でも、ここで諦めないでください。SEの仕事は、毎日の業務が当たり前になりやすい仕事です。例えば、問い合わせ対応をしていたという一言も、詳しく掘り下げれば、障害発生時の一次切り分け、ログ確認、原因調査、開発チームへのエスカレーションまで担当という経験かもしれません。後輩を教えていたという経験も、新人2名のOJTを担当し、開発環境の構築から実装まで指導と整理できます。資料を作ったという経験も、複雑だった運用手順を整理し、チーム内で共有できるマニュアルを作成となれば、立派な改善経験です。つまり、経験がないのではなく、経験を言葉にできていないだけかもしれません。採用担当者としても、候補者の経験を一緒に掘り起こしていくことは重要だと考えています。
5項目を埋めればシステムエンジニア中途採用転職に向けた職務経歴書の材料はほぼ揃う
ここまでの内容を、一度整理してみましょう。
- プロジェクトで何のシステムを作ったか、どんな業界・システム経験があるか
- 工程はどこからどこまで担当したか、どこまで仕事を任せられるか
- 技術は言語・DB・クラウドなど、どんな技術を実務で使えるか
- 役割はメンバー・リーダーなどチームでどんな役割を担えるか
- 成果は改善・削減・対応件数などどんな価値を生み出したか
この5項目を埋めてみてください。最初は箇条書きで構いません。きれいな文章にする必要もありません。思い出したことを、とにかく書き出してみましょう。そして、この5つが埋まれば、職務経歴書の材料はほぼ揃うことを一つの目安にしてください。その後、採用担当者の視点で、この情報を見たら、私はどんなSEだと思われるだろう?と見直してみます。この一手間を加えるだけで、単なる業務経歴から、採用側に自分の強みが伝わる職務経歴書へと変わっていきます。
今回のまとめ
転職活動というと、「求人を探す」「応募する」「面接対策をする」といった行動を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、その前にやっておきたいことがあります。それが、自分がこれまで何をしてきたのかを知ることです。SEとして働いてきた時間の中には、必ず経験、プロジェクト、担当した工程、身につけた技術、チームの中で担った役割、そして、仕事を通じて生み出した成果があります。それらを整理することで、自分は何ができるのかが見えてきます。さらに採用担当者の視点を加えることで、自分ができることから企業に提供できる価値へと視点を変えることができます。ネクサスでは、候補者の経歴を単なる経験年数や技術名だけで判断するのではなく、その人がどんな仕事を経験し、そこから何を学び、どんな強みを身につけてきたのかを大切にしたいと考えています。だからこそ、転職を考え始めたら、まずは過去のプロジェクトを一つ選んでみてください。そして、プロジェクト → 工程 → 技術 → 役割 → 成果の順番で書き出してみましょう。最初は箇条書きで大丈夫です。こんなこと書いていいのかな?と思うような小さな改善も、一度すべて書き出してみてください。そこから、自分では気づいていなかった強みが見えてくることがあります。そして最後に、もう一度、5つの項目が埋まれば、職務経歴書の材料はほぼ揃うことを意識してください。職務経歴書は、きれいな文章を書くためのものではありません。あなたがこれまで積み重ねてきた経験を、次のキャリアにつなげるためのものです。まずはプロジェクト・工程・技術・役割・成果の5つから、あなたのSE経験を棚卸ししてみませんか?
著者情報

採用担当 S.N:新卒でネクサスに入社後、法人営業職としてキャリアをスタート。法人顧客への提案営業に従事した後、採用担当へ異動。現在は中途採用を中心に、年間100名以上の面接・書類選考を担当。現場と求職者双方の視点を大切にしながら、システムエンジニアのキャリア形成や転職市場に関する情報発信にも取り組んでいる。